人間ドック受診者のうち、4人に1人が肝機能の数値が正常域から外れているといわれています。それくらい、現代人は肝臓を酷使しているのです。お酒の飲みすぎなどが気になる方は、オルニチンを摂るのがおすすめ。肝臓でおこなわれるアンモニア解毒やアルコール代謝をサポートします。
オルニチンが、アンモニア解毒などで
肝臓をサポート。
肝臓は生体の化学工場ともいわれ、血液で運ばれてきた物質に対して、およそ500種類以上の反応が起きています。その中でオルニチンは、アンモニアの解毒やタンパク質の合成といったはたらきで肝臓をサポートしていると考えられています。肝臓でおこなわれる解毒作用とは、私たちの身体にとって毒性のある物質を別の物質に変えるというもの。たとえばアンモニアはグルタミン酸からグルタミンを生み出すのに必要な物質ですが、アンモニアが大量に私たちの身体の中に蓄積すると、とても危険です。そこで肝臓はアンモニアを尿素に変えて排出することで解毒します。オルニチンはこの解毒作用に大きな役割を果たします。詳しくいうと、オルニチンは「尿素回路」というアンモニアを解毒するシステムの一員です。私たちの身体に有害なアンモニアを肝臓で取り込み、尿素に変えるはたらきをしています。その過程でオルニチンは別のアミノ酸に変わり、再びオルニチンに戻されることもわかっています。こうした理由から、尿素回路は「オルニチンサイクル」とも呼ばれています。
オルニチン摂取による体感の変化は
臨床試験で報告されています。
お酒が弱い人11名が夕食後に5%アルコール含有ビールを飲酒(総アルコールとして体重1.0kgあたり0.4g)した後、就寝前にオルニチン400mgを摂取したところアンケート(VAS法※1)の結果からプラセボ※2を摂取した群と比べ、翌日の体調の改善が確認されました。また、運動によって生じる疲労感の原因となる血中のアンモニア濃度上昇抑制を介した運動持久力向上効果が期待されます。
※1 Visual Analogue Scale。主観的な感覚や体感の度合いを10cmの線分を用いて数値化する方法。
※2 プラセボとはオルニチンの入っていない試験食品のこと。
*p<0.05,vs プラセボ、Mean±SE
Kokubo T. et.al., Biopsychosoc Med. 7(1):6, 2013