アルギニンのはたらきと効果-02.代謝や筋肉の衰えを防ぐ

代謝や筋肉の衰えを防ぐ

身体の衰えを防ぐ「成長ホルモン」

年齢を重ねると、骨や筋力が衰え、代謝も落ちることで傷の治りも遅くなってきます。そこでカギを握るのが、アンチエイジングホルモンとも呼ばれる「成長ホルモン」です。成長ホルモンは10代をピークに低下し始めますが、一生を通じて分泌され、身体の再生を担っています。しかし加齢のほか、運動不足やストレス、睡眠不足などによっても分泌が低下してしまいます。

成長ホルモンの減少

Zadik Z. et al., J Clin Endocrinol Metab., 60(3):513-6, 1985より作図

アルギニンが成長ホルモンの分泌を促進

アルギニンには、脳下垂体を刺激して、成長ホルモンの分泌を促す効果があります。
アルギニンとプラセボ*の摂取者を比較したところ、アルギニン摂取者は夜間の成長ホルモン分泌が高くなることが報告されています。

*プラセボ:有用成分の入っていない試験食品のこと。

試験結果

夜間の成長ホルモン濃度がアルギニン摂取群で高値を示しました。

試験概要

健常人5名にアルギニンアスパラギン酸塩を250mg/kg/日(アルギニンとして140mg/kg/日)を7日間摂取させ、プラセボ摂取時と昼夜の血漿中成長ホルモン濃度を比較した。

アルギニン摂取者
プラセボ摂取者

Besset A. et al., Acta Endocrinol (Copenh).,
99(1): 18-23, 1982

成長ホルモンの分泌促進による効果

アルギニンによって成長ホルモンの分泌が促進されると以下のような効果があると考えられています。

  • ●タンパク質の合成を促進させ、筋肉を増強させる
  • ●体内の代謝を高める

PICK UP

アルギニンで筋力アップ

アルギニンの摂取とウエイトトレーニングを組み合わせることで、筋力が高まる効果が確認されました。

実験結果
プラセボの摂取では筋力に変化が見られず、アルギニンを摂取により筋力が高まった。
実験方法
男性20名を2群に分け、週に3回のウエイトトレーニングを8週間おこない、試験食が筋力に与える影響を比較。

●対照群(1日あたりビタミンC1gを摂取)
●アルギニン摂取群(1日あたりアルギニン3ɡおよびビタミンC1ɡを摂取)

*p<0.05vs試験前
※1 1平方インチの面積につき
1重量ポンドの力がかかる圧力のこと
G Angeli. et al., Rev Bras Med Esporte.2007;13(2):112e–115e

PAGE TOP