人が老化していく過程にはさまざまな説がありますが、最もわかりやすいのは、「生命活動になくてはならないものが年を取るとともに失われていき、細胞がガタつき老化する」という考え方です。この加齢とともに減少する成分を上手に補うことができれば、抗加齢に役立つと考えられます。
コエンザイムQ10が注目を集めているのは、まさに"生きていくうえでなくてはならないもの"でありながら、加齢とともに細胞から失われていくからなのです。ヒトが生きていくためにはエネルギー(ATP)が必要です。ATPは細胞のミトコンドリアと呼ばれる工場でつくられていますが、50年前にアメリカのクレーン博士がコエンザイムQ10がないと工場が稼働しないことを明らかにしました。つまり、コエンザイムQ10がないと生きていけないのです。
年を取ると、細胞がサビやすくなることがわかっています。これを防ぐのが抗酸化物質で、コエンザイムQ10もその1つ。コエンザイムQ10がヒトの身体のあらゆる場所に存在するのは、細胞が酸化されていくのを防ぐためと考えられています。
日本コエンザイムQ協会
理事長 山本 順寛氏(やまもと よりひろ)
東京大学大学院工学系研究科博士課程修了、工学博士。活性酸素・フリーラジカルの生化学をテーマに研究、世界初のフリーラジカル消去薬の開発にも関わった。コエンザイムQ10に関する研究の第一人者。国内外で幅広く活躍している。
コエンザイムQ10をサプリメントとして摂取された方の中でも、特に中高年の方々から「寝覚めが良くなった、美しくなった」といった声が寄せられています。また、もともと体内にある成分だからと思われますが、深刻な副作用が一例も報告されていないのも安心ですね。
コエンザイムQ10は、日本でも2001年からサプリメントとして広く利用できることになりました。私たちは、コエンザイムQ10に関する正しい知識の普及と、基礎研究の奨励を目的に「日本コエンザイムQ協会」を設立しました。また消費者保護のために、信頼できる製品には「品質認定マーク」を発行しています。「吸収の良いソフトカプセルであること」、「コエンザイムQ10の含有量が30mg以上であること」、「信頼できる工場で生産されていること」、「コエンザイムQ10以外の成分が安全であること」、などが条件となっています。
コエンザイムQ10は油に溶けやすい素材なので、油分を含んだ食事と一緒に摂取するのが良いでしょう。体内での吸収率は個人差があるので、50mgの摂取で十分な人もいれば、200mgでも足りないという人もいます。まずは、1日100mg以上摂取することをおすすめします。私自身は毎日300mgのコエンザイムQ10を飲み、日々の健康を実感しています。おかげで、学部長や理事長の重責が果たせているのだと感謝しています(笑)